高齢者だけではない嚥下えんげ(飲み込み)障害の危険性

嚥下障害とは一言で食事が口に飲み込みつらいこと

具体的な症状は
・硬いもの・水分の少ないものがうまく飲み込めない
・食事中・食後にむせる
・噛むこと・食べることが疲れる
・食後、声がかすれる
・食事中・食後、痰が詰まるような感覚がある
年齢関係なく、このような症状は、当てはまるような、当てはまらないような…という人が多いだろう。これらの症状が蔓延的に起こる状態を嚥下障害というわけだが、“飲み込み障害”と聞くと、“高齢者に起こりやすい”というイメージの方が大きい。しかしながら、実は嚥下障害は年齢関係なく、若者にも起こりうるものである。
その危険性とメカニズムを解説する。

嚥下障害からの様々な症状について

嚥下障害は、身体にどのような影響をもたらすのかとうと、単にその瞬間の不快感だけではない。その後の人生に大きく響いてくる。

誤嚥性肺炎

飲み込みに失敗することで、食事中、通常なら閉じている気管に誤って食べ物が入ってしまう。それにより肺に細菌がたまり、肺炎を起こす危険性がある。『高齢者が餅を飲み込めず死亡』といったニュースは毎年耳にする。そのせいか私たちは、“飲み込みに失敗=窒息死”というイメージを持つ人も多く、「私は飲み込みには失敗しない」と思い込んでしまう。しかし、“食べ物・飲み物が気管に詰まってむせる”症状は誰もが一度は経験したことがあるのではないだろうか。噛む・飲む能力に自信があったとしても、それが気管に入ってしまうと命の危険を引き起こしかねない。食事中むせる回数が多い人は要注意。

栄養不足

食事をうまく飲み込めない・食べるのが疲れる、といった理由から、やわらかい・食べやすいものばかりを食べていると、当然栄養に偏りが生まれる。

嚥下障害の原因

ではそもそも嚥下障害の原因は何か。

・筋力に関する神経の疾患 筋ジストロフィーなど
…飲み込み辛いのは、単純に飲み込む筋力が低下しているから。
・脳の疾患 脳梗塞、脳出血など
…神経をつかさどる脳に異常があると、飲み込みにも影響する。
・口腔内の異常 口腔がんなど
…口腔内に悪性腫瘍があることにより飲み込み障害を起こしている可能性もある。
・加齢
…最も身近な原因。咀嚼力の低下により、唾液の分泌も少なくなる。歯の健康状態も影響する。

嚥下障害の治療と予防

では嚥下障害はどのように治療するのか、加齢によるものはあらがえないのではないか?疑わしき症状がある人は、まずは病院で詳しい検査を行い、何が嚥下障害を引き起こしているのかを探ることが必要である。そして、その病気を治療したり、専門の病院で嚥下障害のリハビリをしたりすることで症状の改善は見込める。また、普段からの予防策として最も簡単なのは、単に「口腔ケアを怠らないこと」である。口腔内を清潔に保つことで、虫歯の予防にも繋がり、加齢による咀嚼力の低下を緩やかにし、嚥下障害の予防にもなる。

さいごに

前述では省略してしまったが、嚥下障害の原因は、先天的なもの、後天的なもの、大きく2パターンに分けられる。先天的なものは、例えば骨格異常など、個人の努力ではどうしようもできないことがある。それがゆえに、嚥下障害は年齢関係なく誰にでも起こりうる危険性を秘めている。しかしながら、後天的な理由については、例えば加齢による咀嚼力の低下など、予防できるものも多い。口腔内を清潔に保つこと、よく噛んで食べること、食事中姿勢に気を付けること…これらはよく考えれば私たちが幼少期、家庭や学校で教わってきた、当たり前の習慣である。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です